8月, 2016年

2016-08-25

仏教が、今を生きる人にとって役立つものでありますように・・・

2016-08-14

「仏教がもっと身近なものになればいいなあ・・・」

以前、母のお見舞いに立ち寄った病院の受付で言われたのが、
「お坊さんは裏口からどうぞ」

仏教といえばお葬式、、、

こう思っている人も少なくないと思います
たしかに、お葬式も仏教の大切な役割です

なぜなら仏教は、
想像を絶する悲しみにも寄り添うことができる
心強い不思議な作法をたくさん持っているからです

とはいえ、お坊さんや仏教に対してのイメージは、
必要以上に縁起が悪いものと思われています

2500年前、
ネパール地方の小国の王子様として生まれたお釈迦さまは、
「なぜ人はこんなに苦しまなければならないのだろう」
そう悩んだ末に出家、修行し、
苦しみは乗り越えようとするのではなく、
逆らわないように向き合うことで幸せになれる、
という真理に気づきました

そしてその一生を、
悩み苦しみ悲しみを持つ人々のために捧げたのです

そして、現代、、、

お釈迦さまの時代と比べ、驚くほど文明は進歩し、
衣食住にも恵まれ、医学も発達し、寿命ものびました

しかし、
 「死んだらどうなるのか」
 「病気になりたくない」
 「思い通りにいかない」
など、

根本の苦しみからは逃れることはできません

それどころか、文明が発達したゆえに生まれた、
ストレス、病気、対人関係、大量殺人兵器、政治不安などの、
新しい苦しみにさらされて生きています

こんな時代だからこそ、お釈迦さまの弟子のひとりとして
「世界のみんながしあわせでありますように」という、
お釈迦さまの願いを大切にしたいのです

人はみな、ちがう個性や特技、役割をもち、
同時に悩み、苦しみ、悲しみもそれぞれが持っています

お釈迦さまや、お釈迦さまのお弟子さまたちが
残したものは「お経」だけでなく、

 言葉、説話、教訓、経験、作法、
 本堂、仏像、鐘の音、お香、絵、歌、味、
 景色、自然、建物、おみくじ、お守り、
 付き添い、導き、優しさ、傾聴、、、

形のあるもの、形のないもの

仏教は、この世のすべてを、
人それぞれ持つ違いに応じて寄り添ってくれる不思議道具に
変身させてくれる力を持っているのです

こんな仏教の教えを
少しでもたくさんの人に知ってもらい、
世界のみなさまが幸せでありますように

そう願ってやみません

合掌

功徳院 住職 松島龍戒

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